お蚕の成長と養蚕作業について

成長段階により、卵~孵化~1齢から5齢~繭をつくる~羽化となり、齢とは人間でいう年齢のようなもので、お蚕の成長段階の呼び名です。生まれたすぐが1齢。1齢のときは桑の葉の若葉を小さく刻んであげます。数日桑葉を食べ、眠へ。脱皮する前の状態を眠といって、桑の葉を食べずピタッと止まりまるで眠っているかのようです。脱皮の準備をしています。脱皮すると体が一回り大きくなって2齢となります。数日もりもり桑の葉を食べ続け眠に入り脱皮し3齢へ。この成長を5齢まで繰り返します。5齢はお蚕が一番桑の葉を食べる大切な時期。ここで葉の量が足りないと繭の大きさや質に影響がでます。5齢の食べ盛りの次は、いよいよ繭になるために準備をします。大石ではお蚕が糸を吐く前の準備をしている状態のことを「ひきる」といいます。お蚕は繭になる前に排泄を全部済ませ体の中には糸の成分だけになるので7~8センチあった体が少しずつ縮んで、光にかざすと体が透き通りあめ色のように見えます。そして頭を上げて八の字に振ります。そうなるといつ糸を吐き出してもいい状態です。まぶしと呼ばれる繭を作るための仕切りにひきったお蚕を入れる作業をします。その作業のことを「ひきひろい」といいます。そうするとお蚕はまぶしの仕切りの中でまず足場になる糸を吐き、次第に自分の体の周りに八の字に糸を吐いていきます。2日間ほどで1200m~1500mの糸を途切れることなく吐ききり繭の中で蛹になる準備をしています。その後、繭になってから10日前後のタイミングで繭をまぶしから取り出す作業をします。「まゆかき」といいます。まゆかき後は繭の選別をし、製糸所で繭の乾燥をしてもらいます。乾燥後は重量が乾燥前の半分くらいになっています。現在大石では3齢から飼い約1ヶ月お蚕のお世話をしています。
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昭和30年代ごろまで大石では多くの家で養蚕をしていたことから、子供のころに「ひきひろい」を手伝ったことがあるとお話される方が多くいらしゃいます。また先日大石小学校4・5年生に大石紬のことを伝える機会がありました。子供たちに伝統文化を伝えていくことも大切なことと捉えています。大石の養蚕が思い出の世代と新しい世代にとって身近になるよう2019年の地域おこし協力隊活動を邁進していきたいと考えています。
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